2026/05/15 20:00

皆さま、こんにちは。MARIPOSAです🌿
今日は少し、私の思い出話から始めさせてください。
かつて私がメキシコに住んでいた頃、南米のチリやパタゴニアを旅したことがあります。
「世界の果て」とも呼ばれるパタゴニア。
メキシコからですら飛行機で10時間近くかかります。
どこまでも続く巨大な氷河、人を寄せ付けない凛とした険しい山々、澄み切った空気を切り裂く強風になびくどこまでも続く草原…。
あの圧倒的な大自然のなかに身を置いたときの、自分が自然の一部であるという感覚は、今も私の価値観の根底に流れています。
そして、私たちも滞在した町の名前にもなっている黄色い花「カラファテ」。ブルーベリーのような実が実り、それを食べるとまたパタゴニアに戻ってこれると聞き、しっかりといただきました。
しかし今、その美しいチリの自然から、胸が締め付けられるようなニュースが届いています。
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🔥 歴史的な干ばつと、忍び寄る火の影
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現在、チリの養蜂業はかつてない崩壊の危機に直面しています。
最新の調査によると、2021年からの数年間で養蜂部門が受けた損失は、日本円にして約7億円(47億チリ・ペソ)を超えました。
特に2023年は、長引く深刻な干ばつに加え、森林火災が巣箱を瞬時に全滅させるという、過去最悪の被害を記録しています。
かつて私が旅した中南部のマウレ州やビオビオ州といった、豊かな自然が残る地域こそが、今まさに気候変動と火災の二重の災害の矢面に立たされているのです。
またこれはチリだけの問題でなく、地球規模での気候変動は、その他の国でも養蜂業への影響が懸念されています。
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🐝 はちみつは、生態系を守っている
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なぜ、これほどまでにはちみつの危機が叫ばれるのでしょうか。
それは、ミツバチが単に蜜を集める存在ではなく、「地球の生態系の守り手」そのものだからです。
チリで生産されるアボカドやチェリー、ブルーベリーといった主要な農産物の約3分の1は、ミツバチによる受粉がなければ実を結ぶことができません。
はちみつが採れなくなるということは、森が沈黙し、食卓から彩りが消え、地球の生命の循環が止まってしまうことを意味します。
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🍯 「希少」であることの意味
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私たちが今、手にしている一瓶のはちみつ。
それは、過酷な環境変化のなかでミツバチたちが命を懸けて集めた、奇跡のような滴です。
「以前より数が少なくなり、手に入りにくくなった」
「価格が上がってしまった」
それは単なる経済の需給バランスの問題ではありません。
「はちみつが採れない」という事実は、地球環境が悲鳴を上げているという、自然からの切実なメッセージなのです。
MARIPOSAが「急がないお届け」や「小さな養蜂家との絆」を大切にするのは、こうした過酷な状況にある生産者の方々や、健気に生きるミツバチたちを、持続可能な形で支えたいと願っているからです。
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次に皆さまがはちみつを口にするとき、ほんの一瞬でいいので、そのはちみつが採れた自然の風景を思い浮かべてみてください。
その一匙には、100年の森の記憶と、未来の生態系を守るための祈りが詰まっています。
限られた自然の恵みを、大切に、丁寧に。
皆さまの毎日が、地球との穏やかな調和の中にありますように。
MARIPOSA 店主 🦋✨

